相続手続を専門家に依頼すべき理由


 身近な方が亡くなると、悲しみの中でも膨大な量の事務手続を行わなければなりません。多くの方は「自分たちでできるだろう」と考えますが、実際には想像以上の負担が伴います。相続税申告や不動産の相続登記が必要ない場合でも、相続手続を行政書士などの専門家に依頼した方が良いと言えるポイントを挙げます。

戸籍集め

 相続手続の第一歩は、「被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までのすべての戸籍謄本」と「相続人全員の戸籍謄本」を揃えることですが、これが一般の方にはとても労力がかかるうえ、知識も必要な作業になります。

  • 被相続人の戸籍というのは、1通だけ取得すれば良いものではありません。ご年配の方の場合、改製やご結婚などで4通以上は戸籍があるのが普通であり、転籍などがあればさらに戸籍が増えます。
  • 被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍を取得したら、今度はその戸籍を精密に読み込み、全ての相続人を把握し、その戸籍を請求しなければなりません。相続人が亡くなっていたらさらにその相続人を調査する必要がありますし、判読しづらい文字で記載されている認知や養子縁組などの記載1を見落としたことにより、相続人が漏れたまま遺産分割協議を行った場合、その協議は無効となってしまいます。
  • 近年始まった広域交付制度によって請求できる方には制限があり、兄弟姉妹や叔父叔母の戸籍を請求することはできません。例えば、相続人である長男様が、ご自身の兄弟にあたる次男様の戸籍を広域交付制度で請求することはできません。また、亡くなった方の最後の住所や相続人の現住所を知るために必要な戸籍附票は、そもそも広域交付制度で請求することはできません。
  • 行政書士などの専門家は職権でこれらの書類を収集できるため2、依頼者様の手間を大幅に削減できます。特に当事務所の代表は何十人も相続人がおられる案件の戸籍収集を数多くこなした経験があるため、丁寧・円滑に戸籍収集し、相続人を確定させることができます。

法定相続情報一覧図の作成・取得

 相続人を確定させるためや、銀行等での相続手続を円滑に行う3ために、現在では法定相続情報一覧図を取得することが一般的となっております。この手続も、初めての方には手間がかかるものです。

  • 法定相続情報一覧図は、自分で作成して法務局に提出して認証を受ける必要があります。作成に当たって細かいルールがありますので、法務局から何度も作り直しを指示されることも少なくありません。
  • 行政書士などの専門家は法定相続情報一覧図の作成・取得の手続を代行することができ、当事務所の代表は当該手続を数多くこなした経験があるため、丁寧・円滑に取得することができます。

遺産分割協議書の作成

  • 遺産分割協議書の内容に不備があった場合、預金払戻等の手続を実行できないことがあります。軽微な修正で対応できない場合、一から全て作り直しという事態も生じ得ます。
  • 行政書士などの専門家は遺産分割協議書の作成を代行することができ、当事務所の代表は当該手続きを数多くこなした経験があるため、預金払戻等の手続が確実かつ円滑に進むように遺産分割協議書を作成することができます。

預金払戻や名義変更等の手続

 遺産分割協議書の作成まで終わったら、いよいよ金融機関等での手続です。そこでも、専門家に依頼した方がよい理由があります。

  • 預金払戻しや自動車の名義変更といった手続を執るためには、銀行や運輸局・警察署などの関係機関の窓口に、平日の日中時間帯に複数回訪れなければならないことが一般的です。
  • 行政書士などの専門家は平日の日中時間帯にこれらの窓口を代わりに訪れることができ、日中忙しく働かれている方にとっては、このことこそ専門家に依頼する最大のメリットとも言えるかもしれません。
  1. 古い戸籍を読むと、結婚前のことなど、ご家族の方も把握していなかったことが見つかることがあります。 ↩︎
  2. 遺産分割協議書作成などの業務に付随する場合です。 ↩︎
  3. 法定相続情報一覧図を取得しない場合、銀行に対して戸籍謄本の束を提出し、銀行に戸籍の記載内容を精密にチェックしてもらうことになります。そのため、相続人を調査するのに時間がかかり、他の銀行に戸籍謄本を提出するのにも時間がかかることになります。法定相続情報一覧図は複数通取得することができるため、複数の金融機関に同時に提出することが可能です。 ↩︎


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